50歳の男性。健康診断で異常を指摘されたため来院した。特に自覚症状はない。2年前の健康診断で肝機能異常があったが、詳しい検査は受けず、自己判断で飲酒量を減らした。現在は350mLの缶ビールを週に1~2本飲んでいる。25歳から1日20本喫煙しており、6か月前から加熱式タバコに替えている。母親が肝癌で死亡している。既往歴に特記すべきことはない。自宅でインターネットを介した仕事をしており、あまり外には出ないという。

身長171cm、体重80kg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝.脾を触知しない。

健康診断時の血液生化学所見: 総ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 90 U/L、ALT 85 U/L、γ-GT 60 U/L (基準 8~50)、空腹時血糖 98 mg/dL、HbA1c 5.6% (基準 4.6~6.2) 、トリグリセリド 160 mg/dL、HDLコレステロール 36 mg/dL、LDLコレステロール 208 mg/dL。腹部超音波検査で脂肪肝を認めた。

適切な説明はどれか。2つ選べ。

a. 「腹部のCT検査をしましょう」

b. 「運動と食事を検討しましょう」

c. 「肝炎ウイルスの検査をしましょう」

d. 「加熱式タバコはこのままでいいです」

e. 「お酒は完全にやめるほうがよいでしょう」

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)