59歳の男性。黒色便と倦怠感を主訴に来院した。半年前から3回ほど黒色便が出現していた。1週前に黒色便がみられ倦怠感も出現したため受診した。

意識は清明。体温 36.1 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 140/84 mmHg。呼吸数14/分。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。直腸指診で血液の付着を認めない。

便潜血反応陽性。血液所見:赤血球 328万、Hb 10.1 g/dL、Ht 31%、白血球6,400、血小板19万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン 3.6 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST26 U/L、ALT 19 U/L、LD 247 U/L(基準 120~245)、ALP 283 U/L(基準115~359)、γ-GT 47 U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 89 U/L(基準 37~160)、尿素窒素 21 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖 99 mg/dL、総コレステロール 196 mg/dL、トリグリセリド 130 mg/dL、Na 141mEq/L、K4.0mEq/L、Cl 104 mEq/L。CRP 0.9 mg/dL。上部消化管内視鏡検査と大腸内視鏡検査で異常を認めない。

次に行うべきなのはどれか。2つ選べ。

a. FDG-PET

b. 腹部造影CT

c. 注腸造影検査

d. カプセル内視鏡

e. 腹部血管造影検査

解答を見る
問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)