2か月の男児。右鼠径部の膨隆と嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。2週前、入浴時に右鼠径部が膨れているのに気付いたが、しばらくすると膨隆は消失していた。前日の夕方、おむつ交換時に右鼠径部が膨れていた。本日朝、右鼠径部から陰襄にかけての膨隆が前日よりも大きくなっていた。授乳後に頻回の嘔吐を認めたため午後受診した。

機嫌不良。身長 54 cm、体重 4.4 kg。体温 37.3 ℃。心拍数 150/分、整。血圧 106/50 mmHg。呼吸数 40/分。腹部は膨満している。右鼠径部から陰嚢にかけて膨隆し、触ると嫌がる。外観写真を別に示す。

血液所見:赤血球 420万、Hb 12.3 g/dL、Ht 36%、白血球 18,000、血小板 22万。血液生化学所見:尿素窒素10mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL、Na 135mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 102 mEq/L。CRP 5.0 mg/dL。腹部エックス線写真(臥位)を別に示す。

対応として正しいのはどれか。

陰部の画像。クリックで拡大します。

a. 陰嚢穿刺

b. 経過観察

c. 緊急手術

d. 徒手整復

e. 抗菌薬投与

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システム設計・解説記入:米澤 昌紘(X : @leknyan
(医師/日本橋内科クリニック院長)