問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
日齢10の男児。生後3日目に腸回転異常症の手術を行い、術後は中心静脈栄養を行っていた。排便を認めたため、術後5日目から人工乳の哺乳を始め、中心静脈栄養を漸減していた。現在の体重は3,200g。人工乳は1回量20mLを8回投与している。中心静脈栄養製剤の組成はブドウ糖15%、アミノ酸1%である。人工乳のエネルギーは0.7kcal/mLで腸管からの吸収率は100%とする。患児の必要エネルギー量は100kcal/kg/日である。
患児の必要エネルギーを満たすための静脈栄養投与量(mL)を計算せよ。
解答:○○○mL
まずこの児には320kcal/dayの栄養が必要である。
・人工乳のエネルギーは 20 × 8 × 0.7 = 112 kcal
・中心静脈栄養で補うべきエネルギーは320 - 112 = 208 kcal
・ブドウ糖1gで4kcal、アミノ酸1gで4kcal。1mlあたり0.16 × 4 = 0.64 kcal
・つまり 208 / 0.64 = 325 ml