53歳の男性。3年前から喘息のコントロールが不良でしばしば増悪を起こし、肺炎を繰り返すようになった。2週間前から近くの医療機関で肺炎と診断され治療中であったが、抗菌薬への反応が悪いとのことで紹介され来院した。2歳から気管支喘息として治療を受けている。

身長168cm、体重64kg。体温36.4℃。脈拍68/分、整。血圧118/68mmHg。呼吸音は両側全肺野でwheezesを聴取する。

入院時血液所見:赤血球 465万、Hb 12.8 g/dL、Ht 39%、白血球 13,100(分葉核好中球 51%、好酸球 27%、好塩基球 2%、リンパ球 20%)、血小板 27万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 22U/L、ALT 27 U/L、LD 150 U/L(基準 120~245)、ALP 46 U/L(基準 38~113)、γ-GT 36 U/L(基準 8~50)、尿素窒素 8.5 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、IgE 2,540 IU/mL。免疫血清学所見:CRP 0.2 mg/dL、抗アスペルギルス沈降抗体陽性、β-D-グルカン 120 pg/mL(基準 10以下)、喀痰培養でAspergillus fumigatusが検出された。

この患者に対する治療として適切なのはどれか。

a. シクロスポリン

b. セフェム系抗菌薬

c. 高用量吸入ステロイド

d. 経口副腎皮質ステロイド

e. アスペルギルス減感作療法

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)