26 歳の男性。腹痛を主訴に来院した。 6 年前から腹痛と下痢を自覚するようになった。就職後に症状が強くなり、遅刻や欠勤をするようになり受診した。その他の症状として、半年前から①食べ過ぎたときに胸やけがある。家族歴に特記すべきことはない。

身長 175 cm、②体重 67 kg( 1 年間で 4 kg 増加)。体温 36.0 ℃。③脈拍 96/分、整。血圧 120/60 mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、下腹部に軽度の圧痛を認める。肝・脾を触知しない。④腸蠕動音は軽度亢進している

血液所見:赤血球 505 万、Hb 15.0 g/dL、Ht 45 %、白血球 7,300、血小板 26 万。血液生化学所見:総蛋白 7.9 g/dL、アルブミン 5.0 g/dL、AST 17 U/L、ALT 13 U/L、LD 130 U/L(基準 120~245)、ALP 73 U/L(基準 38~113)、γ-GT 15 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 60 U/L(基準37~160)、CK 61 U/L(基準 30~140)、 尿素窒素 12 mg/dL、 クレアチニン0.6 mg/dL、 尿酸 4.8 mg/dL、 血糖 98 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.9 mEq/L、Cl 102 mEq/L。CRP 0.1 mg/dL。⑤便潜血検査陽性。原因検索のために下部消化管内視鏡検査を行うこととした。

下線部のうち、この患者で下部消化管内視鏡検査を行う根拠となるのはどれか。

a. ①

b. ②

c. ③

d. ④

e. ⑤

解答を見る
問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)