36 歳の女性。多発関節痛を主訴に来院した。 3 か月前から微熱が出現し、脱毛が増加した。 2 か月前から両手のこわばり、関節痛が出現した。 3 週間前から両手指に紅斑が出現し、先週から 38 ℃台の発熱があり紹介受診した。

体温 37.4 ℃。脈拍 96/分、整。血圧108/58 mmHg。前頭部に頭髪の減少を認める。顔面に紅斑を認めない。硬口蓋粘膜に発赤とびらんを認める。両側頸部、腋窩に径 1 cm 未満の軽度圧痛を伴うリンパ節を触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。両手指に凍瘡様皮疹を認める。右手関節と両手指近位指節間関節に腫脹と圧痛を認める。

尿所見:蛋白 2 +、糖(-)、潜血 2 +、沈渣に赤血球 10~19/HPF、変形赤血球を認める。血液所見:赤血球 409 万、Hb 10.5 g/dL、Ht 34 %、白血球 2,800(好中球 75 %、単球 7 %、リンパ球 18 %)、血小板 9.6 万、PT-INR 1.1(基準 0.9~1.1)、APTT 43 秒(基準対照 32.2)、血漿フィブリノゲン 248 mg/dL(基準 186~355)。血液生化学所見: 総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン 3.0 g/dL、AST 23 U/L、ALT 15 U/L、LD 237 U/L(基準 120~245)、CK 26 U/L(基準 30~140)、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖 93 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。

最も考えられるのはどれか。

a. 皮膚筋炎

b. Behçet 病

c. 関節リウマチ

d. Sjögren 症候群

e. 全身性エリテマトーデス

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)