1 歳 8 か月の女児。けいれん発作のため救急車で搬入された。1 週間前から鼻汁と咳嗽、3 日前から夜間の発熱があったが、食欲や機嫌は良好だった。睡眠中に突然右上下肢の間代けいれんが出現したため、家族が救急車を要請した。けいれん発作は 30 分持続し、救急車内で消失した。生来健康で、発達の異常を指摘されたことはない。けいれん発作の既往もない。

意識レベルは JCSⅢ-100。体温 38.0 ℃。けいれん発作は認めないが、意識障害が遷延したため入院となった。直ちに脳波の持続モニタリングを行ったところ、左頭頂部と後頭部に棘徐波が頻発していた。人工呼吸管理下で抗けいれん薬の持続投与を行ったところ、脳波上の棘徐波は消失した。入院 6 日目の頭部 MRI の T2 強調像と拡散強調像を別に示す。

可能性が高い疾患はどれか。

a. 急性脳症

b. 熱性けいれん

c. 無菌性髄膜炎

d. 急性小脳失調症

e. 急性散在性脳脊髄炎

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システム設計・解説記入:米澤 昌紘(X : @leknyan
(医師/日本橋内科クリニック院長)