80 歳の女性。左上下肢の脱力を主訴に救急車で搬入された。本日午前 6 時に起床したときから、左上下肢の脱力としゃべりにくさを自覚していたが、様子をみていた。夕方、左上下肢の麻痺が増悪したため救急車を要請した。高血圧症と糖尿病で治療中である。日常生活動作は自立しており、脳血管障害の既往や不整脈の指摘はない。

意識は清明。心拍数 82/分、整。血圧 154/82 mmHg。復唱は可能だが構音障害を認める。左顔面を含む左上下肢の不全片麻痺を認めた。来院時の頭部MRIの拡散強調像、FLAIR 像及び MRAを別に示す。

直ちに行うべき治療で適切なのはどれか。2 つ選べ。

a. 抗血小板薬内服

b. 機械的血栓回収療法

c. グリセオール静注療法

d. t-PA〈tissue plasminogen activator〉静注療法

e.直接経口抗凝固薬[direct oral anti coagulant〈DOAC〉]内服

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)