問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
新生児の生理的黄疸の成因に関与しないのはどれか。
a. 多血症
b. 腸肝循環
c. 赤血球寿命
d. 血清アルブミン値
e. グルクロン酸抱合酵素活性
新生児の生理的黄疸は、以下の成因によって引き起こされる。
a. 多血症 - 新生児は成人に比べて血液中の赤血球数が多いため、赤血球の破壊によりビリルビンが増加しやすい。
b. 腸肝循環 - 新生児では腸肝循環が活発で、ビリルビンが腸から再吸収されやすい。
c. 赤血球寿命 - 新生児の赤血球寿命は成人より短く、赤血球の破壊が増加するためビリルビンの生成が増える。
d. 血清アルブミン値 - 血清アルブミンはビリルビンと結合して運ばれるため、その値はビリルビン代謝に関与する。
e. グルクロン酸抱合酵素活性 - 新生児ではこの酵素の活性が低いため、ビリルビンの抱合と排泄が不十分になる。
これらの中で、生理的黄疸の成因に関与しないのはd. 血清アルブミン値である。他の選択肢はすべて新生児の生理的黄疸に関与している。