30 歳の女性。食後の胃もたれを主訴に来院した。高校生の頃から食後の胃もたれを自覚するようになった。大学受験や就職直後に症状が増強することがあった。3 か月前から週 3 回と頻度が増えたため受診した。体重減少や発熱はない。既往歴や家族歴に特記すべきことはない。身長 160 cm、体重 56 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 64/分、整。血圧 120/70 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 468 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 42 %、白血球 5,300、血小板 21 万。血液生化学所見:総蛋白 7.8 g/dL、アルブミン 4.3 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 22 U/L、ALT 16 U/L、LD 180 U/L(基準 124~222)、ALP 80 U/L(基準 38~113)、γ-GT 21 U/L(基準 9 ~32)、アミラーゼ 92 U/L(基準 44~132)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。尿素呼気試験は陰性。上部消化管内視鏡検査では異常を認めない。

この患者に対する治療で用いられないのはどれか。

a. 漢方薬

b. NSAID

c. 抗うつ薬

d. 酸分泌抑制薬

e. 消化管運動調節薬

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)