問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 輸 血
b. 体位変換
c. 緊急帝王切開
d. 双手子宮圧迫
e. 硫酸マグネシウム投与
この症例では、妊娠35週1日目で性器出血を訴える経産婦であり、子宮収縮も確認されています。出血の原因として考えられるのは**前置胎盤**や**常位胎盤早期剥離**などですが、胎児の状態は良好であり、血圧や他のバイタルサインも安定しています。
最も適切な対応は **c. 緊急帝王切開** です。
理由:
- 性器出血が持続しており、200mLの出血量があります。前置胎盤や常位胎盤早期剥離が疑われる場合、母体や胎児の状態が良好であっても、出血が持続する場合は母体と胎児の安全のために帝王切開を考慮します。
- 胎児心拍数が良好であっても、出血が続くと母体および胎児に悪影響が出る可能性があるため、早急な分娩管理が必要です。
他の選択肢について:
- **a. 輸血**:現時点では出血量が200mLであり、輸血が必要な段階ではない。
- **b. 体位変換**:体位変換は血流改善を目的とするが、この症例では根本的な治療ではない。
- **d. 双手子宮圧迫**:これは産後の出血に対する対策であり、出産前には適用されない。
- **e. 硫酸マグネシウム投与**:硫酸マグネシウムは子癇予防や早産の予防に使用されるが、このケースでは適応外である。
したがって、最適な対応は **c. 緊急帝王切開** です。