19 歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。一昨日から息切れを自覚した。本日から胸痛を伴う呼吸困難がみられるため受診した。意識は清明。体温 37.2 ℃。脈拍 104/分、整。血圧 98/62 mmHg。呼吸数 22/分。SpO₂ 90 %(room air)。右呼吸音を聴取しない。胸部エックス線写真を別に示す。
胸腔ドレナージ後に起こる合併症で注意すべきなのはどれか。
a. 乳び胸
b. 肺水腫
c. 不整脈
d. 血栓塞栓症
e. 反回神経損傷
a. 乳び胸
b. 肺水腫
c. 不整脈
d. 血栓塞栓症
e. 反回神経損傷
胸腔ドレナージ後に起こる合併症で注意すべきなのは **b. 肺水腫** である。
**再膨張性肺水腫**は、気胸や胸水に対する胸腔ドレナージ後に起こり得る合併症であり、特に胸腔内圧を急激に変化させると肺水腫が発生するリスクが高まる。このため、胸腔ドレナージは適切な速度で行うことが重要である。
他の選択肢について:
- **a. 乳び胸**:胸腔ドレナージ自体が乳び胸の原因とはなりにくい。
- **c. 不整脈**:重大な合併症としては一般的ではないが、全身状態が不安定な場合には注意が必要なことがある。
- **d. 血栓塞栓症**:胸腔ドレナージに直接関連するものではない。
- **e. 反回神経損傷**:これは胸腔ドレナージの一般的な合併症ではない。
したがって、胸腔ドレナージ後に注意すべき合併症は **b. 肺水腫** である。