63 歳の男性。下痢を主訴に来院した。50 歳時から飲酒後に上腹部痛と背部痛を繰り返すため自宅近くの診療所に通院し、禁酒指導を受けていた。55 歳から通院を中断していた。半年前から 1 日 8 回の下痢が持続するため 8 年ぶりに受診した。飲酒は日本酒 5 合/日を 43 年間。身長 168 cm、体重 45 kg。胸部と腹部とに異常を認めない。血液所見:赤血球 402 万、Hb 12.1 g/dL、Ht 40 %、白血球 4,200、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 17 U/L、ALT 28 U/L、LD 199 U/L(基準 124~222)、ALP 43 U/L(基準 38~113)、アミラーゼ 40 U/L(基準 44~132)、血糖 96 mg/dL、HbA1c 6.2 %(基準 4.9~6.0)、CA19-9 36 U/L(基準 37 以下)。腹部超音波検査で膵臓にびまん性の石灰化を認めたが、腫瘤は指摘されなかった。
この患者にみられるのはどれか。
a. 黒色便
b. 脂肪便
c. 粘血便
d. 灰白色便
e. 兎糞状便