Aさん(78 歳、男性)は、尿路感染症による敗血症で入院し、5日が経過した。中心静脈ラインから輸液ポンプを使用して乳酸加リンゲル液が投与され、その側管からシリンジポンプを使用してノルアドレナリンが投与されている。


朝9時、日勤の看護師が訪室したとき、シリンジポンプの閉塞と輸液ポンプの気泡混入の、2つのアラームが作動した。ノルアドレナリンの入ったシリンジは残量があり、乳酸加リンゲル液のボトルが空になっていた。各ポンプおよび各輸液ラインの状況を図に示す。

看護師がアラームを停止した後に行うこととして最も優先度が高いのはどれか。

1. 乳酸加リンゲル液を準備する。

2. ノルアドレナリンを準備する。

3. 輸液ポンプ内のラインの気泡を除く。

4. 輸液ラインの閉塞や屈曲がないか確認する。

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その直後、看護師はノルアドレナリンの投与量を医師の指示書で確認した。指示書には、午前6時に2mL/時間から1mL/時間へ投与量の減量の指示が記載されていたが、午前9時の投与量は2mL/時間のままであったことに気が付いた。

このときのAさんに対し看護師がアセスメントする項目で優先度が高いのはどれ か。

1. 血圧

2. 尿量

3. 血糖値

4. 呼吸数

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Aさんには有害事象はみられなかったが、医師の指示量の2倍のノルアドレナリンが3時間投与されていた。これは、医師がノルアドレナリンの減量を指示書に記載し、夜勤の担当看護師にそれを伝えたが、担当看護師が実際に減量することを忘れたことが原因だった。病棟では、リスクマネジメントとしてこの出来事の再発防止策を考えることとなった。

再発防止策で適切なのはどれか。

1. 薬剤に関する研修会を企画する。

2. 医療機器の操作方法を再教育する。

3. インシデントを起こした看護師は反省文を書くこととする。

4. 医師の指示内容の変更時は、複数の看護師で情報共有をする。

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