A さん(40 歳、男性、会社員)は、うつ病と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ている A さんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、A さんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。
入院時の看護師の A さんに対する関わりで適切なのはどれか。
1. いま死にたい気持ちがあるか尋ねる。
2. 命を大切にしたほうがよいと伝える。
3. 死ぬ気があれば何でもできると話をする。
4. 家族が悲しむから死んではいけないと伝える。
入院後1か月、A さんのうつ症状は改善を認めたが、同室患者とトラブルが続き、不眠や多弁傾向となった。また焦燥感が強く落ち着いて食事ができなくなった。そのため双極性障害と診断され、主治医から炭酸リチウムの内服の指示が出た。A さんは炭酸リチウムを服用して1週後、手の震え、嘔気が出現した。
A さんの手の震え、嘔気の原因を判断するための検査で最も適切なのはどれか。
1. 尿検査
2. 髄液検査
3. 頭部 MRI 検査
4. 薬物血中濃度検査
入院後3か月、A さんは退院予定となり、元の職場に戻るための準備をすることになった。A さんは「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた。
A さんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか。
1. 自立訓練
2. 就労移行支援
3. 就労継続支援
4. 精神科デイケア