A さん(56 歳、女性、会社員)は、夕食の1時間後から腹痛・嘔吐が出現し救急外来を受診した。2か月前から自然に消失する右季肋部痛を繰り返していた。
身体所見:身長 155 cm、体重 82 kg。体温 38.2 ℃、呼吸数 16/分、脈拍 110/分、血圧 126/70 mmHg。眼球結膜に黄染あり。右季肋部に圧痛あり。意識清明。
検査所見:白血球 14,960/μL、Hb 12.8 g/dL。総ビリルビン 8.7 mg/dL、直接ビリルビン 7.2 mg/dL、アミラーゼ 121 IU/L、リパーゼ 45 IU/L、尿素窒素 18.9 mg/dL、血清クレアチニン 0.98 mg/dL。CRP 9.2 mg/dL。
腹部超音波検査所見:胆囊壁の肥厚、胆囊の腫大、総胆管の拡張、総胆管結石を認めた。
A さんの病態で正しいのはどれか。
1. 急性胃炎
2. 急性腎不全
3. 閉塞性黄疸
4. 溶血性貧血
A さんは、緊急で内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>を受ける方針となった。 検査前に看護師が行う説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 「のどに麻酔をします」
2. 「磁力を使った検査です」
3. 「造影剤を静脈から投与します」
4. 「検査は仰向けで行います」
5. 「検査後の合併症に膵炎があります」
A さんには、緊急内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>に続いて内視鏡的経鼻胆管ドレナージ<ENBD>が留置された。入院時に採取した血液培養からは大腸菌<E. coli> が検出されたが、抗菌薬治療と ENBD により解熱している。 入院後日、A さんは右季肋部の違和感を訴えた。バイタルサインは正常である。
この時の看護師の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. ドレナージチューブをクランプする。
2. ドレナージチューブから空気を注入する。
3. ドレナージチューブの固定位置を確認する。
4. ドレナージチューブからの排液量を確認する。
5. ドレナージチューブをアルコール綿で消毒する。