治療開始早期に看護師が最も注意すべき観察項目はどれか。
1. 脱 毛
2. 浮 腫
3. 抑うつ
4. 嚥下障害
治療開始早期において、神経性無食欲症の患者に点滴や食事による栄養補給を開始すると、リフィーディング症候群(再栄養症候群)が発生するリスクがあります。この症候群は、急激な栄養補給により電解質バランスが崩れ、特に低リン血症や低カリウム血症、低マグネシウム血症などが引き起こされることが特徴です。その結果、浮腫や心不整脈、呼吸困難、痙攣などが発生することがあります。
入院後2週が経過した。食事のときに A さんは食べ物を細かく刻み、1時間以上時間をかけるが、摂取量は全体の 25 % 程度である。時間があるとベッド上でいつもストレッチを行っている。A さんと話し合ったところ「私はこの病棟で太っているほうだから少しでも痩せなきゃ」と話した。
看護師の関わりとして適切なのはどれか。
1. 体重測定の回数を増やす。
2. 鏡でAさんの全身を映して見せる。
3. 痩せたいと思う気持ちについて話し合う。
4. A さんは他の患者よりも痩せていると伝える。
Aさんの気持ちを理解し、共感しながら話し合うことは、彼女の心理的サポートとなり、信頼関係の構築につながります。痩せたいという気持ちの背景や理由を理解し、適切な支援を提供するための第一歩です。
入院後3か月が経過した。A さんは体重が 41 kg まで増加し、主治医と相談して、退院の準備をすることになった。看護師に対して、A さんは「退院後はすぐに仕事をしたい」と話したが、母親は「ゆっくり自宅で休養してほしい」と話した。母親の面会時に、今後の仕事や生活に関する話題が出ると、A さんはイライラして母親と口論になることが多くなった。父親は仕事が忙しいことを理由に、面会に来たのは一度のみであった。
今後導入する必要性が最も高いのはどれか。
1. 家族療法
2. 作業療法
3. 自律訓練法
4. 精神分析療法
Aさんと母親の間で今後の生活や仕事に関して意見の対立が見られ、口論になることが多い状況から、家族間のコミュニケーションや相互理解を深めることが重要です。家族療法は、家族全体のシステムとしての機能を改善し、支援的な環境を整えるために役立ちます。Aさんの回復をサポートするために、家族全体の理解と協力が必要です。