48歳の男性。激しい背部痛と胸部絞扼感で来院した。5年前から、健康診断で高血圧と脂質異常とを指摘されていたが、医療機関を受診していなかった。本日、午前6時ごろに突然、激しい背部痛が出現し様子をみていたが、胸部絞扼感も出現してきたため、家族の運転する車で来院した。

意識は清明。体温 36.8 ℃。心拍数 120/分、不整。右上肢血圧 148/72 mmHg、左上肢血圧 194/112 mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 98 %(room air)。顔面は苦悶様で発汗が著明。12 誘導心電図で Ⅱ、Ⅲ、aVF の ST 上昇、V 4-6 の ST 低下および心室性期外収縮の頻発を認めた。

可能性の高い疾患はどれか。2つ選べ。

a. 高安動脈炎

b. 急性心膜炎

c. 急性心筋梗塞

d. 急性大動脈解離

e. 急性肺血栓塞栓症

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)