問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
41歳の初産婦。妊娠41週2日に陣痛発来のため来院した。妊娠前から高血圧症があり、妊娠中もメチルドパを内服していた。胎児発育は順調で、3日前の妊婦健康診査での胎児推定体重は2,750gであった。
身長154cm、体重61kg。体温37.0℃。脈拍84/分、整。血圧142/86mmHg。尿所見:蛋白(±) 、糖(-)。内診所見で分泌物は褐色少量、子宮口は4cm開大、卵膜を触知し、児頭下降度はSP-3cmである。このときの胎児心拍数陣痛図を別に示す。
適切な対応はどれか。
a. 人工破膜を行う。
b. 帝王切開を行う。
c. 内診指で児頭を挙上する。
d. メチルドパ内服を増量する。
e. エルゴメトリン(麦角アルカロイド)を投与する。
遅発一過性徐脈を認めるため低酸素による胎児機能不全が考えられる。早急な対処が必要。