問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
24 歳の女性。長引く咳を主訴に来院した。3か月前から咳と痰とが出現していたがそのままにしていた。1か月前から症状が悪化し微熱を伴うようになってきた。
身長 156 cm、体重 48 kg。体温 37.6 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 120/74 mmHg。呼吸数 20/分。胸部の聴診で coarse crackles を聴取する。喀痰塗抹Ziehl-Neelsen 染色陽性。胸部エックス線写真で両側上肺野に異常陰影を認める。
現時点の対応として適切なのはどれか。
a. 保健所へ届ける。
b. 特定機能病院に紹介する。
c. 抗菌薬による治療を開始する。
d. 同居者や密接接触者の健康診断を行う。
e. 患者にマスクを着用させて個室に誘導する。
抗酸菌感染患者に対する対応。現時点では結核や非定型抗酸菌症が考えられる。今後PCR法で確定診断する。
a: 結核と診断されていなく、現時点では届け出は必要ない。
b: PCR法等で結核と診断されたが考慮する。
c: PCR法等で診断されてから開始する。
d: PCR法等で結核と診断されたら考慮する。
e: 正解。まずは隔離。