問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
2歳の男児。発熱と呼吸困難のため救急車で搬入された。本日朝、38.8 ℃の発熱と呼吸困難とに両親が気付き救急車を要請した。
来院時の体温 39.8 ℃。心拍数 120/分、整。呼吸数 28/分。SpO2 96 %(リザーバー付マスク5L/分 酸素投与下)。 毛細血管再充満時間は1秒と正常である。呼吸困難は仰臥位で増悪し、座位でやや軽快する。下顎を上げた姿勢で努力呼吸を認める。嚥下が困難で唾液を飲み込むことができない。心音に異常を認めない。呼吸音では、吸気時に喘鳴と肋間窩の陥入とを認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
最も優先すべきなのはどれか。
a. 喉頭内視鏡での気管挿管
b. 呼気時の胸部エックス線撮影
c. 舌圧子を用いた咽頭の視診
d. エピネフリン吸入
e. 動脈血ガス分析
急性喉頭蓋炎に対する対応についての問題。気道閉塞となり死亡に至る可能性のある疾患。