45歳の女性。息切れを主訴に来院した。6か月前に Raynaud 現象と両手のこわばりが出現した。2か月前から労作時の息切れを自覚していたが、1週間前から増悪したため受診した。

意識は清明。体温 36.5 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 130/80 mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 95 %(room air)。両肘関節より遠位部および背部に暗紫色斑と皮膚硬化とを認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内に異常を認めない。心音では、Ⅱ音の亢進と胸骨左縁第4肋間にⅢ/Ⅵの吸気で増強する収縮期雑音とを認める。呼吸音に異常を認めない。下腿に軽度の浮腫を認める。

尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:Hb 12.9 g/dL、白血球 7,800、血小板 46 万。血液生化学所見:尿素窒素 10 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、KL-6 430 U/mL(基準 500 未満)。免疫血清学所見:CRP 1.4 mg/dL、抗核抗体 320 倍(基準 20 以下)、抗 Scl-70 抗体 240 U/mL(基準 7 未満)。心電図で右心負荷所見を認める。胸部エックス線写真で異常を認めない。

次に行うべき検査はどれか。

a. 冠動脈造影

b. 心エコー検査

c. 気管支鏡検査

d. ポリソムノグラフィ

e. ガリウムシンチグラフィ

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)