問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
3か月の乳児。昨晩から38℃台の発熱があり、持続するため両親に連れられて受診した。機嫌は悪く、哺乳量もいつもより少なく、少しうとうとしている。
身長 55 cm、体重 5,700 g。体温 38.7 ℃。心拍数 142/分、整。呼吸数 44/分。SpO2 97%(room air)。皮膚色は良好。大泉門は平坦で、2×2 cm と開大している。咽頭に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を1cm、柔らかく触知する。
尿所見:蛋白 (-)、糖 (-) 、ケトン体 2+ 、潜血 (-) 、沈渣は赤血球 1〜4/HPF、白血球 100 以上/HPF。血液所見:赤血球 403 万、Hb 10.0 g/dL、Ht 31 %、白血球 21,300 (桿状核好中球 24 %、分葉核好中球 44 %、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 23 %)、血小板 12 万、PT-INR 1.1 (基準 0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.2 g/dL、アルブミン 4.5 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 27 U/L、ALT 21 U/L、尿素窒素 6 mg/dL、クレアチニン 0.3 mg/dL、血糖 114 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 5.0 mEq/L、Cl 107 mEq/L。CRP 5.1 mg/dL。
次に行うべき検査はどれか。2つ選べ。
a. 脳波
b. 尿培養検査
c. 尿生化学検査
d. 血液培養検査
e. 排尿時膀胱尿道造影検査
乳児の尿路感染症の症例。