問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
23 歳の女性。全身倦怠感を主訴に受診した。2週前に市販の妊娠検査薬が陽性となり来院し、子宮内に胎囊と 10 mm の胎芽を認めた。10 日前から悪心を自覚し、1週前から嘔吐を繰り返し、食事がほとんど摂取できていないという。性器出血や下腹部痛の訴えはない。
意識は清明。身長 155 cm、体重 50 kg。妊娠前の体重は 54 kg であった。体温 37.1 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 122/68 mmHg。呼吸数16/分。口唇の乾燥を認める。経腟超音波検査にて頭殿長 20 mm の胎児と心拍動を認める。
まず行う検査はどれか。
a. 尿ケトン体
b. 血中 hCG 定量
c. 甲状腺機能検査
d. 動脈血ガス分析
e. 上部消化管内視鏡検査
妊娠悪阻の症例。脱水症状や飢餓状態により尿ケトン体を認める。