問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
28 歳の男性。一過性の意識消失のため救急車で搬入された。会社で椅子に座っていたところ、突然目の前が真っ暗になり意識を失った。目撃者によるとけいれんはなく、1分ほどで意識が元に戻ったという。心配した会社の同僚が救急車を要請した。家族歴は父親が 54 歳で突然死している。
意識は清明。心拍数 64/分、整。血圧 120/70 mmHg。呼吸数 16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察で異常を認めない。心電図を別に示す。
意識消失の原因として考えられるのはどれか。
a. 状況失神
b. てんかん
c. 心室性不整脈
d. 上室性不整脈
e. 迷走神経反射
coved型のST上昇を認め、家族歴に突然死あり。
ブルガダ症候群による心室性不整脈での失神と考えられる。
突然死の予防に対しては、植え込み型除細動器による、発作時の除細動が有効である。