問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
82歳の男性。気が遠くなることを主訴に来院した。日常の活動度は最大でも5分程度の杖歩行である。2か月前に行った健康診断で心房細動を初めて指摘されたが、症状に乏しいため医療機関を受診していなかった。昨日、家の中で一時的に意識が遠のき転倒するというエピソードが2回あった。心配になった家人に連れられて来院した。
来院時の意識は清明。脈拍96/分、不整。血圧136/78mmHg。呼吸数16/分。SpO₂97% (room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。
この時点で行う検査として適切でないのはどれか。
a. 血液検査
b. 心エコー検査
c. Holter心電図
d. 12誘導心電図
e. Master二階段負荷試験
杖歩行の患者に階段昇降の負荷試験は無理です。