失神している患者の心電図モニターの波形を別に示す。直ちに投与すべきなのはどれか。
82歳の男性。気が遠くなることを主訴に来院した。日常の活動度は最大でも5分程度の杖歩行である。2か月前に行った健康診断で心房細動を初めて指摘されたが、症状に乏しいため医療機関を受診していなかった。昨日、家の中で一時的に意識が遠のき転倒するというエピソードが2回あった。心配になった家人に連れられて来院した。
17歳の女子。失神を主訴に受診した。2週間前のジョギング中に気分不快となり、その場にしゃがみこんだ。その後、意識が遠くなり、1分程度意識を消失した。1週間前にもソフトボールの試合中に、2分程度意識を消失した。その翌日、心配になり自宅近くの診療所を受診し、心電図異常を指摘され紹介受診となった。
80 歳の女性。失神のため救急車で搬入された。現病歴 :1か月前から咳が出現し、5 m 歩行しても息切れするようになった。発熱や喀痰、胸痛はなく、体重が1か月で3kg 増加した。本日、自宅の居間で倒れているのを家族が発見し、救急車を要請した。救急隊到着時には意識はすでに回復し清明であった。
22 歳の男性。失神を主訴に来院した。中学生のころから健康診断で心電図異常を指摘されていた。 5 年前に失神した際に救急外来で頭部 CT、脳波検査を受けたが異常は指摘されず、経過観察となっていた。本日、朝食後、失神したため当院を受診した。外来の処置室でも動悸と気が遠くなることを訴えている。