36歳の女性。頭痛を主訴に来院した。

現病歴:本日午前7時頃から視界にきらきらした点が現れ、その後に頭痛、悪心が出現したため、同日昼に病院を受診した。頭痛は徐々に出現し、増悪はしていない。21歳時から年に数回同様の頭痛を経験しており、頭痛は毎回1日で改善する。 今回よりも強い頭痛を経験したことがあるという。

既往歴: 5歳時に急性虫垂炎で手術。

生活歴: 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。

家族歴: 母が頭痛持ちであった。

現症: 意識は清明。身長 160 cm、体重 50 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 72/分、整。 血圧 126/76 mmHg。呼吸数 12/分。SpO₂ 98% (room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。瞳孔は左右差なく、対光反射は迅速。眼球運動に異常は認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。項部硬直を認めない。四肢の筋力は保たれており、感覚障害も認めない。四肢の腱反射は正常であり、病的反射は認めない。

検査所見: 血液所見:赤血球 372万、Hb 12.2 g/dL、Ht 40%、白血球 6,800、血小板 16万。血液生化学所見:AST 29 U/L、ALT 21 U/L、LD 171 U/L(基準 120245)、ALP 350 U/L(基準 115359)、尿素窒素 10 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、Na 135 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 98 mEq/L。CRP 0.1 mg/ dL。

頭痛に関する文献を調べると、「突然発症である」、「増悪している」、「これまで経験した中で最悪の頭痛である」の3項目について、該当項目数に応じた重篤な原因による頭痛の尤度比が以下のように掲載されていた。


この患者が重篤な原因による頭痛を起こしている可能性について、事前確率と比べた事後確率の変化として適切なのはどれか。

a. 高くなる。

b. 低くなる。

c. 変化しない。

d. 計算できない。

e. 事前オッズにより異なる。

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この頭痛の特徴はどれか。

a. 男性に多い。

b. 高齢者に多い。

c. 光過敏を伴う。

d. NSAIDは無効である。

e. 動き回ると痛みが軽減する。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)