56歳の男性。複視と上下肢脱力感を主訴に来院した。昨晩から見え方がおかしいと感じていたが、今朝起床時から明らかに物が二重に見えることを自覚した。 さらに右上下肢も動かしにくくなったため受診した。

意識は清明。神経診察では、左眼瞼は下垂し、正面視で左眼はわずかに外転位にある。瞳孔径は右 2.5 mm、左 4.0 mm。右眼の対光反射は直接、間接とも正常であるが、左眼の直接対光反射は消失。眼球運動検査で右方視時に左右に分離する複視を認めるが、左方視で複視は生じない。右上肢Barré徴候陽性である。

想定される障害部位はどれか。

a. 放線冠

b. 内包

c. 中脳

d. 橋

e. 延髄

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システム設計・解説記入:米澤 昌紘(X : @leknyan
(医師/日本橋内科クリニック院長)