問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
28歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠36週、胎児発育不全を指摘され来院した。妊娠32週の妊婦健康診査で推定胎児体重が1,586g(−1.0SD)であった。妊娠34週の妊婦健康診査で1,776g(−1.5SD)であり胎児発育不全と診断されたため、かかりつけの産科診療所から紹介され受診した。母体合併症は認めなかった。
胎児超音波検査で大横径〈BPD〉87mm(0.0SD)、腹囲〈AC〉25cm(−2.2SD)、大腿骨長〈FL〉64mm(−0.2SD)、推定胎児体重〈EFW〉1,904g(−2.1SD)であり、羊水指数〈AFI〉6cm、胎児形態異常は認めなかった。これまでの胎児計測の経過と来院時の胎児心拍数陣痛図を別に示す。
胎児の病態について正しいのはどれか。
a. 貧血になっている。
b. 腎血流が増加している。
c. 脳血流が増加している。
d. 臍帯血流が障害されている。
e. アシデミア〈酸血症〉になっている。
胎児発育不全の症例。