52 歳の男性。労作時息切れと全身倦怠感を主訴に来院した。1 か月前から両下腿の浮腫が出現し、1 週間前から労作時息切れと全身倦怠感も自覚するようになったため受診した。15 年前から高血圧症と糖尿病で治療を受けていたが、10 か月前の転居を契機に受診を中断していた。

身長 176 cm、体重 85 kg( 2 か月前は78 kg)。脈拍 92/分、整。血圧 162/92 mmHg。SpO₂ 95 %(room air)。両下腿に圧痕性浮腫を認める。

尿所見:蛋白 3+、糖 2+、ケトン体(-)、潜血(-)。随時尿の尿蛋白 480 mg/dL、クレアチニン 80 mg/dL。血液所見: 赤血球 310 万、Hb 8.6 g/dL、Ht 28 %、白血球 8,600、血小板 12 万。血液生化学所見:総蛋白5.2 g/dL、アルブミン 2.2 g/dL、尿素窒素 30 mg/dL、クレアチニン 1.6 mg/dL、尿酸 7.6 mg/dL、血糖 230 mg/dL、HbA1c 8.0 %(基準 4.6~6.2)、Na 136 mEq/L、K 5.8 mEq/L、Cl 98 mEq/L、Ca 7.6 mg/dL、P 5.2 mg/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血を認める。

この患者の治療で、まず投与すべきなのはどれか。

a. 新鮮凍結血漿

b. 赤血球濃厚液

c. ループ利尿薬

d. アルブミン製剤

e. 維持輸液(組成:Na⁺ 35 mEq/L、K⁺ 20 mEq/L、Cl¯ 35 mEq/L、グルコース 5.0 %)

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)