82 歳の女性。食欲と活動性の低下を主訴に来院した。3 日前から食欲が低下し、当日の朝はいつもの時間に起床できなかったため、心配した家族に連れられて受診した。お薬手帳によると、自宅近くの診療所で 1 年以上前からアンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬、カルシウム拮抗薬、ビスホスホネート製剤およびNSAID の処方を受けており、1 週間前からベンゾジアゼピン系睡眠薬が追加されていた。

意識レベルは JCSⅠ- 1 から 2 程度。体温 36.0 ℃。脈拍 64/分、整。血圧160/96 mmHg。呼吸数 16/分。

血液所見: 赤血球 350 万、Hb 10.2 g/dL、Ht 32 %、白血球 6,200、血小板 22 万。血液生化学所見:総蛋白 6.0 g/dL、アルブミ ン 3.6 g/dL、総ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 30 U/L、ALT 13 U/L、LD 220 U/L(基準 120~245)、ALP 83 U/L(基準 38~113)、γ-GT 13 U/L(基準 8~50)、 尿素窒素 29 mg/dL、クレアチニン 2.1 mg/dL、血糖 102 mg/dL、Na 132 mEq/L、K 6.0 mEq/L、Cl 93 mEq/L、Ca 11.5 mg/dL。精査のため入院することとなった。

入院後も継続可能な薬剤はどれか。

a. NSAID

b. カルシウム拮抗薬

c. ビスホスホネート製剤

d. ベンゾジアゼピン系睡眠薬

e. アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)