問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
この患者で認める可能性の高い身体所見はどれか。
a. 眼球陥凹
b. 手指振戦
c. 下腿の圧痕性浮腫
d. 呼気のアセトン臭
e. 足母趾基部の発赤腫脹
この患者で認める可能性の高い身体所見は「a. 眼球陥凹」です。
### 理由:
患者は極めて高い血糖値(936 mg/dL)を示し、意識混濁、体重減少、脱水症状が疑われます。脱水が進行すると、眼球が陥凹することがあります。これは、体内の水分が著しく不足し、眼球周囲の組織が収縮するためです。
### 他の選択肢について:
- **b. 手指振戦**: これは低血糖やアルコール離脱などで見られることが多く、高血糖による症状としては典型的ではありません。
- **c. 下腿の圧痕性浮腫**: 浮腫は心不全や腎不全などで見られることが多く、この患者の主症状とは一致しません。
- **d. 呼気のアセトン臭**: これは糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)で見られる典型的な症状ですが、この患者は尿中にケトン体が検出されていないため、アセトン臭は出現しない可能性が高いです。
- **e. 足母趾基部の発赤腫脹**: これは痛風発作などで見られることが多く、今回の高血糖や意識混濁の症状とは関連性が低いです。
したがって、脱水による「眼球陥凹」が最も可能性が高い身体所見です。
血清浸透圧を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数第 1 位を四捨五入するこ と。
解答: ① ② ③ mOsm/L
①0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
②0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
③0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
インスリン治療とともに開始する輸液の組成で適切なのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.