Aさん(64 歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患で通院加療中である。1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。
Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温 38.3 ℃、呼吸数 35/分、脈拍 108/分、血圧 96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89 % であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。
この時点でのAさんのアセスメントで誤っているのはどれか。
1. 脱水である。
2. 意識障害がある。
3. アシドーシスである。
4. ショック状態である。
Aさんは肺炎による急性呼吸不全と診断され、点滴、膀胱留置カテーテルの挿入および気管内挿管が実施された。このときのAさんの観察で最も注意すべき状態はどれか。
1. 乏尿
2. 血圧上昇
3. 末梢冷感
4. 下肢の浮腫
5. 呼吸音の減弱
Aさんは、胸部エックス線写真で右中下肺野の浸潤影が認められ、膿性の痰が吸引されている。このときの体位ドレナージで最も効果的なのはどれか。
1. 右 30°側臥位
2. 左 30°側臥位
3. 右前傾側臥位
4. 左前傾側臥位
5. 腹臥位