Aさん(34 歳、男性)は、運送会社で配達を担当している。6か月前の職場の健康診断で、血圧 142/90 mmHg と尿蛋白2+、尿潜血2+を指摘されたが放置していた。1週前、感冒様症状の後に紅茶色の尿がみられたため内科を受診した。血清IgA が高値で IgA 腎症が疑われ入院した。
確定診断のために必要な検査はどれか。
1. 腎生検
2. 尿細胞診
3. 腎血管造影
4. 腹部超音波検査
5. 腎シンチグラフィ
Aさんは IgA 腎症と診断され、塩分1日6g の減塩食が開始された。入院前は塩辛いものが好物で外食が多かったAさんは「味が薄くて食べた気がしない。退院後も続けられるかな」と話している。
このときの対応で最も適切なのはどれか。
1. 「つらいですが慣れてきます」
2. 「最初に甘いものを食べてください」
3. 「各食事で均等に塩分を摂取しましょう」
4. 「酸味や香味を利用するとよいでしょう」
5. 「市販のレトルト食品は塩分が少ないので活用するとよいです」
Aさんは退院後、仕事が忙しくなり一度も受診をせずに2年が経過した。2か月前から疲れやすくなったが、仕事のせいだと思い放置していた。1週前から息切れ、食欲不振および浮腫があり、昨日から眠気、悪心および嘔吐が出現したため外来を受診した。
体温 36.5 ℃、脈拍 98/分、血圧 238/112 mmHg であった。血液検査データは、尿素窒素 100 mg/dL、クレアチニン 12.0 mg/dL、Hb 7.1 g/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血とが認められ入院した。
直ちに行われるのはどれか。2つ選べ。
1. 輸血
2. 血液透析
3. 利尿薬の内服
4. 胸腔ドレナージ
5. 降圧薬の点滴静脈内注射