Aさん(70 歳、男性)。妻(74 歳)と人で暮らしている。Aさんがトイレに入ったまま戻ってこないので妻が見に行くと、トイレで倒れていた。妻が発見直後に救急車を要請した。救急隊からの情報ではジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ- 20 で右片麻痺があり、バイタルサインは、体温 36.5 ℃、呼吸数 16/分、脈拍 108/分、血圧 200/120 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>96 % であった。
救命救急センター到着時に観察する項目で最も優先するのはどれか。
1. 体温
2. 心電図波形
3. 意識レベル
4. 尿失禁の有無
頭部 CT の結果、高血圧性脳出血と診断され、集中治療室に入室した。入室時に はジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ- 30。体温 37.0 ℃、呼吸数 16/分、脈拍 82/分、血圧 154/110 mmHg。入室から 8時間後、体温 37.2 ℃、呼吸数 18/分、脈 拍 50/分、血圧 208/106 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>97 % になり、呼びかけと痛み刺激に開眼しなくなった。
このときのAさんの状態はどれか。
1. 低酸素脳症
2. 脳圧亢進症状
3. 髄膜刺激症状
4. 正常圧水頭症
入院から4週が経過し、病状が安定して意識が回復した。Aさんは後遺症として運動性失語が残り、言葉がうまく発せられないため涙ぐむことがあった。妻は面会後「夫が話す言葉が分からず、どう接すればよいか分からない」と言って戸惑っていた。
妻に対する対応で最も適切なのはどれか。
1. 「いつもどおり話をしてあげてください」
2. 「看護師も同席してAさんとお話ししましょう」
3. 「リハビリテーションで話せるようになりますよ」
4. 「分かりやすい言葉で話しかけてあげてください」