A さん(56 歳、男性)は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、狭心症が疑われたため検査をすることになった。脂質異常症の既往がある。

A さんの運動負荷心電図検査(トレッドミル運動負荷試験)の結果を別に示す。このときの心電図の所見で適切なのはどれか。

1. 発作時は ST 低下がある。

2. 発作時は P 波が低下している。

3. 安静時は異常 Q 波がある。

4. 安静時は冠性 T 波がある。

5. 安静時と発作時ともに QRS 幅が拡大している。

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検査の結果、A さんは労作性狭心症と診断され、硝酸薬、カルシウム拮抗薬および抗血小板薬を内服することになった。その後、外来通院を続け、以前と同様に負荷のかかる作業もできるようになった。内服治療から1か月後、胸部の圧迫感が強くなり、時々左上腕から前腕にかけての放散痛も出現するようになったため、経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けた。カテーテルは右大=動脈から挿入されていた。

手術中から抗凝固療法を実施している。

手術直後の観察項目として適切なのはどれか。2つ選べ。

1. 乏尿の有無

2. 皮膚の黄染

3. 出血の有無

4. 両足背動脈の触知

5. 穿刺部位の感染徴候

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A さんの経過は順調で、手術後4日に退院することになった。A さんは「家に戻ってもまた症状が出るのではないかと心配です」と話した。

A さんに対する退院指導の内容として適切なのはどれか。2つ選べ。

1. 「水分摂取を控えましょう」

2. 「肉類を多く食べましょう」

3. 「睡眠時間を確保しましょう」

4. 「自動車の運転はやめましょう」

5. 「次回の外来受診までは重い荷物を運ぶ作業は控えましょう」

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