A さん(23 歳、女性)。両親との3人暮らし。A さんは大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮膚が荒れてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、A さんは強迫性障害と診断された。母親は、A さんについて「中学生までは成績優秀で、おとなしい子どもだった」と言う。A さんには極度に疲労している様子がみられたことから、その日のうちに任意入院となった。

入院後、A さんは主治医と話し合い、1日の手洗いの回数を決めたが、毎日その回数を超えて手洗いを続けている。看護師が確認するといつも洗面所にいる。A さんが決めた回数を超えて洗面所で手洗いを続けているときに、看護師がとる対応で適切なのはどれか。

1. 手洗いを続けてしまうことについて A さんと一緒に話し合う。

2. 病棟は清潔であることを A さんに説明する。

3. 主治医に A さんの隔離について相談する。

4. A さんと決めた手洗いの回数を増やす。

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A さんは、食事の時間以外は他の患者との接触を避け、病室で1人で過ごしている。両親は共働きで、毎日面会に来ることはできない。A さんは自宅に面会の催促の電話をかけては母親と口論している。A さんとの関わりに心身ともに疲れ果てた母親が、看護師に相談してきた。

母親への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1. 父親と交代で毎日面会に来るよう勧める。

2. A さんからの自宅への連絡を制限することを約束する。

3. A さんの代わりに看護師が A さんの苦悩を母親に伝える。

4. A さんと母親との話し合いに看護師が同席することを提案する。

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入院1か月後、手洗い行為は軽減してきた。A さんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、担当看護師や主治医とは治療についての話ができるようになってきた。A さんは「薬を飲む以外にできることはありますか」と聞いてきた。

このときの A さんに最も有効と考えられるのはどれか。

1. 催眠療法

2. 作業療法

3. 認知行動療法

4. 就労移行支援

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