A さん(72 歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていた A さんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。A さんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ- 10。右片麻痺および失語がみられる。A さんのバイタルサインは、体温 37.0 ℃、呼吸数 20/分、心拍数 110/分、血圧150/90 mmHg。身長 160 cm、体重 60 kg。頭部 CT で明らかな異常所見はなく、頭部 MRI を行う予定である。
妻から聴取した A さんに関する以下の情報のうち、治療方針を決定するために最も重要な情報はどれか。
1. 5年前から禁煙していた。
2. 最近、眠りが浅いと言っていた。
3. 今朝5時にトイレから戻って来た。
4. 健康診査を2年間受診していなかった。
A さんは、左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断され、組織プラスミノーゲンアクチベータ<t-PA>による血栓溶解療法が行われた。入院から2日後、右片麻痺は残存しているものの、ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅰ-3と改善がみられた。
多職種カンファレンスで経口栄養を検討したが、言語聴覚士による評価では、Aさんは誤嚥のリスクが高いと判断され、経鼻胃管による経管栄養を行うこととなった。
A さんに行う経管栄養法について適切なのはどれか。
1. 白湯から開始する。
2. 開始前に胃残渣を確認する。
3. 経鼻胃管挿入中は嚥下訓練を中止する。
4. 1日の目標摂取エネルギー量は 2,200 kcal とする。
入院3日の 20 時、A さんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。
担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。
1. 身体拘束を行う。
2. 早めに消灯をする。
3. バイタルサインを測定する。
4. 向精神薬の使用を検討する。