A さん(20 歳、男性、大学生)は、炎天下で長時間サッカーをしていたところ転倒し、左膝と左側腹部を強打した。「左膝がカクッと折れて力が入らない。左腹部が痛い」ことを主訴に救急外来を受診した。

受診時のバイタルサインは、体温 37.0 ℃、呼吸数 14/分、脈拍 98/分、血圧102/58 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>98 %。血液検査の結果、赤血球 550万/μL、Hb 16.0 g/dL、Ht 55 %、白 血 球 8,900/μL、CRP 0.3 mg/dL で あ っ た。尿検査は尿潜血(ー)、尿比重 1.025、濃縮尿であった。胸部・腹部・下肢のエックス線写真に異常なし。胸腹部 CT では脾臓損傷を否定できなかった。このため、左半月板損傷と外傷性脾臓損傷を疑い入院となった。


A さんの状態をアセスメントするために、救急外来受診時に優先して観察すべき項目はどれか。

1. 尿の性状

2. 腸蠕動音

3. 脈拍数

4. 体 温

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入院後3日、腹部 CT の再検査で脾臓損傷は否定された。また、左膝の MRI 検査では、左半月板損傷と確定診断され、自宅療養することとなった。退院準備中のA さんから「ベッドから立ち上がろうとしたら、左膝が曲がったままで伸びない。

痛みはそれほどでもないです」と訴えがあった。

この時、医師への連絡と同時に看護師が実施することで適切なのはどれか。

1. 作業療法士へ相談する。

2. 下肢の関節可動域を確認する。

3. 処方された鎮痛薬を服用させる。

4. 下肢の徒手筋力テストを実施する。

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医師による診察の結果、退院は中止になり、入院後5日に膝関節鏡を用いた手術を受けた。手術後1週の診察で退院が決まり、医師から「取り外し可能なギプスを装着し、次の受診まで松葉杖を使い左足には負荷をかけないで生活をしてください」と説明された。

看護師が A さんに行う退院指導で、正しいのはどれか。

1. 「負荷をかけない」とは痛くない程度に体重をかけることである。

2. 患側膝関節の屈曲伸展を繰り返す運動をしてよい。

3. 患側下肢の等尺性運動を実施する。

4. 松葉杖は腋窩に密着させる。

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