A ちゃん(1歳6か月、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くのかかりつけ医に通院していたが解熱せず、昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂が出現したため入院した。診察では、体幹の発疹と手足の浮腫もあり、川崎病および脱水症と診断された。A ちゃんに対し、点滴静脈内注射による脱水症の治療が開始され、左手掌から前腕までシーネで固定された。A ちゃんは機嫌が悪く、両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。左手背の留置針刺入部には、腫脹や発赤はない。
A ちゃんに対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1. 四肢の抑制を行う。
2. 気をそらすよう工夫する。
3. 点滴静脈内注射のラインを短くする。
4. 点滴静脈内注射の必要性を説明する。
A ちゃんの血液検査の結果は、白血球 15,000/μL、血小板 45 万/μL、CRP 4.8mg/dL であり、心臓超音波検査に異常はなかった。γ-グロブリン製剤の点滴静脈内注射が開始された。10 分後にAちゃんは腹部をかきはじめ、全身にかゆみを伴う膨隆疹と喘鳴、口唇のチアノーゼが出現した。
A ちゃんの状態として最も考えられるのはどれか。
1. イレウス
2. 心筋梗塞
3. アレルギー反応
4. クループ症侯群
A ちゃんの心臓超音波検査結果では、冠状動脈瘤の所見はなかった。A ちゃんは、全身状態が安定したため退院することになった。
看護師から A ちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
1. 運動の制限がある。
2. 定期受診が必要である。
3. 水分摂取量の制限がある。
4. 保育所への通所は2週間禁止する。