このときの訪問看護師が提案する A さんへのサービスで最も適切なのはどれか。
1. 通所介護
2. 訪問介護
3. 短期入所生活介護
4. 訪問リハビリテーション
この状況では、妻の腰痛の悪化と介護負担の軽減に焦点を当てる必要があります。A さんが家から出たくないという気持ちを尊重しつつ、介護の負担を軽減するためのサービスを検討することが重要です。選択肢の中で、**「2. 訪問介護」**が最も適切です。訪問介護サービスにより、妻はAさんの日常の介護業務のサポートを受けることができ、腰痛の負担を軽減しながら、Aさんの家での生活を継続することが可能になります。これにより、Aさんの希望に沿いつつ、妻の健康も保護できます。
サービス導入後1か月。今朝、妻から訪問看護師に「夫の身体が震えています。よだれを垂らして、目が合わないです」と連絡があった。訪問看護師が訪問すると、A さんの震えは止まっており、A さん自身は「何が起きていたのか覚えていない」と言う。訪問時の体温 36.0 ℃、呼吸数 18/分、脈拍 82/分、血圧 130/62 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO₂>95 %(room air)であった。妻によると、2日間排便がなく、尿量 1,500 mL/日、尿の性状は黄色透明とのことだった。妻からの連絡時に A さんに起きていたと考えられる状態はどれか。
1. 感 染
2. 脱 水
3. 便 秘
4. けいれん
妻からの説明に基づくと、A さんが経験した症状は「けいれん」である可能性が高いです。震えやよだれを垂らす、そしてその後何が起きたのか覚えていないという状況は、一過性のけいれん発作を示唆しています。他の選択肢である感染、脱水、便秘は、A さんが示した症状と直接的に関連する典型的な徴候を欠いています。けいれん発作は、多くの異なる医状態によって引き起こされることがあり、詳細な評価が必要です。
A さんは入院したが、状態が安定し入院後3日で退院することが決まった。長女が「父が退院したら、母の腰痛が心配なので、私が父のポータブルトイレへの移動を手伝いたいと思います。介助の方法を教えてください」と訪問看護師に相談があった。
訪問看護師が長女に指導するベッドからポータブルトイレへの移乗の介助方法で正しいのはどれか。
1. ポータブルトイレをAさんの麻痺側に設置する。
2. ベッドから立ち上がる際はAさんに前傾姿勢になってもらう。
3. A さんの健側に立って介助する。
4. A さんの向きを変えるときはズボンのウエスト部分を持つ。
長女がAさんのポータブルトイレへの移乗を安全に介助するための方法を指導する際、訪問看護師が強調すべきは、介助の効率性とAさんの安全を確保するための適切な体位と位置です。特に脳血管障害後遺症による右片麻痺がある場合、支えが必要な側(麻痺側)を適切にサポートすることが重要です。
適切な指導内容としては:
- **ポータブルトイレはAさんの健側に設置**するのが理想的です。これにより、Aさんはより力が入る健側を使って自力で立ち上がりやすくなります。
- **Aさんが立ち上がる際は、前傾姿勢を取る**ことが重要ですが、これは自然に体重を前に移動させ、立ち上がりやすくするためです。
- 長女が**Aさんの健側に立って介助**するのは、Aさんが力を入れやすい側をサポートするためです。これにより、Aさんのバランスを取りやすくし、安全に移動を支援します。
- Aさんの**向きを変える際にズボンのウエストを持つ**のは、安定した持ち方を提供し、滑り落ちるリスクを減らすためです。
これらのポイントを踏まえると、選択肢 **3. Aさんの健側に立って介助する** が、最も適切な指導内容として挙げられます。