66歳の男性。発熱、頭痛および嘔吐のため救急車で搬入された。

現病歴:2日前から38℃の発熱があった。昨日、頭部全体の頭痛が出現し徐々に増悪して、市販の鎮痛薬を内服しても改善しなかった。さらに嘔吐を繰り返すようになったため、同居する妻が救急車を要請した。

既往歴:58 歳時から高血圧症のため内服治療中。

生活歴:妻と2人暮らし。長年、事務職をしていた。喫煙は 20 本/日を 35 年間。飲酒はビール 350 mL/日を 30 年間。

家族歴:父親が高血圧症。母親が大腸癌で死亡。

現症:意識レベルは JCSⅠ-1。身長 173 cm、体重 52 kg。体温 38.7 ℃。心拍数 90/分、整。血圧 110/66 mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 98 %(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。瞳孔不同はなく、対光反射は両側正常。口腔粘膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。


診断のためにまず確認すべき所見はどれか。

a. 眼振

b. 筋強剛

c. 項部硬直

d. Barré 徴候

e. Babinski 徴候

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診断のために血液培養の検体を採取することにした。 採取にあたり適切なのはどれか。

a. 2セット採取する。

b. 抗菌薬投与後に採取する。

c. 採取後は検体容器を冷蔵する。

d. 手指消毒後、素手で採取する。

e. 動脈からの採取が優先される。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)