問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
35 歳の初産婦。妊娠 33 週 3 日に胎動減少と規則的な下腹部痛とを主訴に来院した。これまでの妊婦健康診査では特に異常を認めなかった。
超音波検査で胎児推定体重は 1,988 g、羊水ポケット 1 cm、胎盤は子宮前壁に付着し、臍帯は胎盤辺縁に付着している。臍帯頸部巻絡を1回認める。内診所見で子宮口は 6 cm開大、未破水である。陣痛発来と診断された。このときの胎児心拍数陣痛図を別に示す。
正しいのはどれか。2つ選べ。
a. 羊水過少症である。
b. 胎児頻脈を認める。
c. 胎児発育不全である。
d. 臍帯血流障害が疑われる。
e. 基線細変動は減少している。
a: 羊水量の測定は羊水インデックス(amniotic fluid index、AFI)か羊水ポケット(maximum vertical pocket、MVP)の計測する。正常値は8cm<AFI<20cm,2cm<MVP<8cmである。なので羊水過少症である。
b: 心拍数は140/minほどなので頻脈ではない。
c: 妊娠33週で1988gは正常範囲内
d: 変動一過性徐脈を認めているため正解選択肢。
e: 間違い