15 歳の男子。通っている学習塾の講師が肺結核と診断されたため、保健所からの結核接触者検診の指示を受けて受診した。

現病歴:2週間前から微熱と咳嗽が続いている。痰が絡む咳嗽が1日中持続している。

既往歴:特記すべきことはない。

予防接種歴:BCG 接種歴あり。

家族歴:父と母との3人暮らし。家族内に他に咳嗽のある者はいない。

現症:意識は清明。身長 166 cm、体重 56 kg。体温 37.6 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 124/62 mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98 %(room air)。眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に発赤を認めない。甲状腺と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

検査所見:血液所見:赤血球 472 万、Hb 13.5 g/dL、Ht 39 %、白血球 7,400(①分葉核好中球 56 %、好酸球 1%、リンパ球 43 %)、血小板 24 万。血液生化学所見:総蛋白 7.6 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、総ビリルビン 0.6 mg/dL、AST 26 U/L、ALT 13 U/L、LD 228 U/L(基準 176〜353)、γ-GTP 12 U/L(基準 8〜50)、尿素窒素 11 mg/dL、クレアチニン 0.3 mg/dL、血糖 96 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.1 mEq/L、Cl 102 mEq/L。CRP 0.8 mg/dL。②結核菌特異的全血インターフェロン γ 遊離測定法<IGRA>は陽性③喀痰塗抹 Ziehl-Neelsen 染色で Gaffky 3号④喀痰結核菌 PCR 検査は陽性。胸部エックス線写真で異常を認めない。⑤胸部 CTで右下肺野に小葉中心性の粒状影を認める。


この患者を結核感染症と確定診断するために最も有用な検査所見は下線のどれか。

a. ①

b. ②

c. ③

d. ④

e. ⑤

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臨床経過と検査所見から肺結核と診断した。

保健所に肺結核の届出を行う際に、届出が必要な診断後の期間はどれか。

a. 直ちに

b. 7日以内

c. 14 日以内

d. 21 日以内

e. 28 日以内

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この患者に対する標準治療として使用しないのはどれか。

a. イソニアジド

b. ピラジナミド

c. エタンブトール

d. リファンピシン

e. レボフロキサシン

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)