問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
64 歳の男性。めまい、頭痛および嘔吐後の意識障害のため救急車で救命救急センターに搬入された。突然の回転性めまいと頭痛を訴えた後に嘔吐した。
意識レベルは JCSⅡ-30。心拍数 96/分、整。血圧 198/112 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 96%(マスク6L/分酸素投与下)。瞳孔径は両側4mm で対光反射は両側で遅延している。乳酸リンゲル液を輸液中である。頭部CTを別に示す。
この時点で投与すべきなのはどれか。
a. t-PA
b. モルヒネ
c. カルシウム拮抗薬
d. 重炭酸ナトリウム
e. 副腎皮質ステロイド
頭部CTでは小脳出血を認める。
脳出血急性期では、早急な血圧管理が必要である。主に使うのはニカルジピンです。
ガイドラインでは
・収縮期血圧を140mmHg以下に低下させ、7日間維持すること。
・降圧薬としては、カルシウム拮抗薬あるいは硝酸薬の微量点滴静注が勧められている。