問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
79 歳の男性。発熱、咳嗽および呼吸困難を主訴に来院した。3日前からの食思不振、発熱、咳嗽および喀痰が出現したため受診した。昨夜は呼吸困難も加わり眠ることができなかったという。
意識は清明。体温 38.5 ℃。脈拍 108/分、整。血圧96/54 mmHg。呼吸数 32/分。SpO2 91 %(room air)。左下側胸部に coarse crackles を聴取し、胸部エックス線写真で左下肺野に浸潤影を認める。酸素投与と生理食塩液の静脈内投与を開始した。
治療方針の決定のためまず行う検査はどれか。2つ選べ。
a. 血液培養
b. 喀痰 Gram 染色
c. 喀痰 Grocott 染色
d. 血中アスペルギルス抗原
e. 血中サイトメガロウイルス抗原
細菌性肺炎の治療開始時にすることについて必要な検査を問う問題。
抗生剤加療を行う前にまず細菌培養検査は必須。
この場合、痰培養・血液培養(2セット)・痰グラム染色を行う。
グラム染色の啓蒙をしたい問題製作者の意図を感じる。