問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
65 歳の男性。吐血のため救急車で搬入された。10 年前からアルコール性肝障害を指摘されていたが通院していなかった。本日、夕食後に吐血をしたため、家族が救急車を要請した。
意識レベルは JCSⅡ-10。身長 168 cm、体重 74 kg。体温 36.8℃。心拍数 112/分、整。血圧 88/68 mmHg。呼吸数 22/分。SpO₂ 95 % (鼻カニューラ 3L/分酸素投与下)。皮膚は湿潤している。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に軽度の黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し波動を認める。四肢に冷汗を認める。
まず行うべきなのはどれか。
a. 輸液
b. 胃管留置
c. 腹腔穿刺
d. AED 装着
e. 尿道カテーテル留置
アルコール性肝硬変→食道静脈瘤→静脈瘤破裂→出血性ショック の症例
まずおこなうべきは輸液。