問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
2019年以前の我が国におけるインフルエンザについて、正しいのはどれか。
a. 小児に比べて大人の罹患率が高い。
b. 罹患数は1シーズンに 1~2 万人である。
c. 4月から5月にかけて流行のピークがある。
d. 他の年齢層に比べて高齢者の致死率が高い。
e. オセルタミビル耐性のウイルス株が90%以上を占める。
コロナ流行後、インフルエンザは姿を消した…
a. 小児に比べて大人の罹患率が高い - 誤り。
小児の方が大人よりも罹患率が高い。特に学校や集団生活が関係しており、感染拡大の原因となりえる。
b. 罹患数は1シーズンに 1~2 万人である - 誤り。
シーズンによっては数百万人単位に上る。
c. 4月から5月にかけて流行のピークがある - 誤り。
流行ピークは、冬季である12月から翌年の3月にかけて見られる。
d. 他の年齢層に比べて高齢者の致死率が高い - 正しい。
高齢者はインフルエンザによる重症化や合併症のリスクが高く、致死率も他の年齢層に比べて高い。
e. オセルタミビル耐性のウイルス株が90%以上を占める - 誤り
耐性株が90%以上を占める状況はない。特に2009年のH1N1インフルエンザパンデミック以降、多くの耐性株は減少傾向にある。